お世話になっております、代表の伊藤です。
 

2021年04月28日現在の、建築業界での緊急事態をお伝えさせていただきます。

動画の方でも、内容を説明させていただいております。

3分ぐらいの動画です。

よろしければ、そちらからもどうぞ！！

 

唐突ですが「ウッドショック」って聞かれたことありますか？

 

4月21日の日経新聞にも掲載されていましたが、

我々建築業界で今とても深刻な問題が発生しています。

 

昨年秋頃より輸入木材の価格が少し上昇していましたが、この春ついにそれが急激に高騰してきました。

日本の新築木造住宅に使用される骨組み(構造材)の材料ですが、約60年前は国内自給率が9割以上ありました。

しかし安価な輸入木材の流通が活発になり今では国産材は約3割程度で残り7割は輸入木材に依存しています。

そんな状況下での輸入木材の高騰です。

 

大きく理由は2つ、1つめはアメリカと中国で新築住宅がどんどん建ち木材需要が急激に増加し世界の木材が買い占められています。

背景はコロナにより在宅ワークが増え、都市から郊外へ移住される方の増加や、コロナ対策の経済支援による低金利で住宅ローンが組みやすい。

今が建て時とばかりに建築ラッシュが起きています。

 

もう１つは海運のコンテナ不足です。

当然に日本へは海運コンテナで木材が輸入されます、そのコンテナの生産大国は中国です。

好景気な中国が自国の輸出入の為に自国製は元より、空のコンテナすら大量に買い集めているそうです。

 

その他にもカナダでマツクイムシの流行や元々コロナ事情で原産国が生産を減らしていたなどの理由が複合して需要増加に対応できない状況に陥っています。

今年2月時点の輸入量は昨年同月比で2割減、価格は前月から約2割増で驚きの価格です。

 

この先も価格は青天井でどんどん上昇が予測され入荷すら危機的状況です。

 

日本有数の商社曰くこの状況は長引く可能性があるそうです。

 

 

震災時の資材不足などは比ではなく、実際弊社でも取引先4社が価格も資材確保も先が見えないとの回答。

大手材木会社からもついに受注制限がでてきました。

 

でもそれなら国産材を使えばいいと単純に考えます。

国土の2/3が森林の日本ですが、長年流通の少ない国産材は山も手入れ不足で荒れすぐに切り出せる木材も少なく、従事する方も減っているのでそんな急に自給率を上げることも不可能で何年も計画する時間が必要です。

 

輸入材不足の結果国産材へのシフトが増えつつあり価格も上昇してきました。

 

業界の実感として6月頃までの現場しか予測不能で、その先は家が建たなくなる可能性もあります。

 

これは日本全体の問題で弊社も対応ができず、今現在受注させて頂いている現場はなんとか確保できそうですが、この先を考えると非常に困惑しております。

この先日本は人口減ですが、世界的には人口も益々増加します。

よく言われる食料危機も予測でき、戦争の火種にもなります。

全てにおいて国内自給率を高めることができる分野は再考していくことが本当に必要なんだと、お恥ずかしいですが我が事となり初めてとても痛感しております。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

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