【耐震等級ってなあに?】知っているようで知らない豆知識
こんにちは!重信工務店のスタッフです。
最近「地震が多い」と言われていますね。確かに、SNSやニュースなどで「地震速報」を見る機会が多くあるように感じています。
実際の統計を調べてみると、決して「多い」わけではないようですが、なんにしても皆様のご安全を家づくりを通じてサポートしてきたいと思います。
ここ滋賀県は、他県に比べ「地震」や「台風」といった自然災害が比較的少ないといわれるエリアですが、やはりマイホームをこれから建てられる方は気になるところはないでしょうか?
今日は、耐震等級をテーマにいろいろお話していきたいと思います!
もくじ
・耐震等級とは?
・耐震等級3でも安心できない!?
・構造計算するってどういうこと?
・「建築会社で決めてもらう」ではなく「あなた自身で決める」
・まとめ
・耐震等級とは?
建物の強さ・強度の指針で、品確法(ひんかくほう 住宅の品質確保の促進等に関する法律)によって定められている住宅性能表示です。
品確法は、建築する上でのルール・法律である「建築基準法」とは異なります。
建築基準法と品確法では、壁の量、接合部、基礎など、品確法の方がより詳細な検討項目があります。
2021年現在、耐震等級は下記の3つの段階が設けられています。
「耐震等級1」
数百年に一度発生する地震の地震力に対して倒壊、崩壊せず、数十年に一度発生する地震の地震力に対して損傷しない程度の耐震性を備えている住宅のことを指します。
一般的な戸建て住宅はこちらに当てはまることが多いです。
「耐震等級2」
耐震等級1で想定されている地震の1.25倍強い地震が発生した場合も、倒壊・崩壊しないとされている耐震性を備えた建物のことを指しています。
病院や学校など公共性の高い施設と同等のレベルの住宅が当てはまります。
「耐震等級3」
耐震等級1において想定されている1.5倍の地震が発生した際にも、倒壊・崩壊しないとされている耐震性を備えた建物のことを指しています。
防災の拠点となる消防署や警察署などと同等のレベルの住宅が当てはまります。
建築基準法を満たす耐震基準が「耐震等級1」となりますので、基本的に建設会社は「耐震等級1」で建てることができれば建物として法律違反にならないのです。
「数百年に1度の地震」の強さは、1995年の阪神・淡路大震災(M7.3、最大震度7)程度に相当します。
これは、品確法が1995年に発生し25万戸に被害が及んだ阪神淡路大震災を受けての法律だからです。(品確法は2000年に施行)
耐震等級3なら安心!?
最高等級である耐震等級3の建物なら、避難場所になるような建物と同じぐら地震に強そうだから安心!
そう思ってしまうかもしれませんが、結論から言いますと決してそうではありません。
重要なのは、
しっかりと構造計算をしているかどうか です。
・構造計算をするってどういうこと?
地震に強い家かどうかを知るには、家の強度を確認する必要があります。家の強度の確認とは、以下の3つの分野で計算します。
壁の強さ…壁量、耐力壁配置、床強度
部材の強さ…柱強度、梁強度、柱接合部強度、梁接合部強度
地盤・基礎の強さ…基礎強度
また、家の強度の確認には、次の3通りの方法があります。
1つめ:壁量計算
建築基準法で定められている、最も一般的で多くの会社が採用している計算方法です。壁の量だけで、地震や台風などの横からの力によって建物が倒れないかを検証する簡易的な計算方法です。
法律では木造2階建て以下かつ500㎡以下はこの「壁量計算」のみでOKとされています。
2つめ:性能表示計算
耐震等級2や3を確保するために壁量計算に加えて、「床・屋根倍率の確認」と「床倍率に応じた横架材接合部の倍率」を検証する方法です。
長期優良住宅を建てる際や、多くのハウスメーカーはこの計算で耐震等級を導き出しているそうです。
3つめ:構造計算
上記の3つの分野全てを緻密に調べることができるの計算なんです!
縦の力、横揺れの力など「建物の安全性」を調べる上で、とても重要なことがわかりますね。
・「建築会社で決めてもらう」ではなく「あなた自身で決める」
2016年に発生した熊本地震は、震度7の余震、同じく震度7の本震、大地震が2回連続で発生しました。2回目の本震で、多くの建物が倒壊してしまいました。
その中には耐震等級3の家も含まれています。
これらを踏まえ、これからの家づくりにおいて「地震に強くする」ことは家族を守るために必須事項といえるのではないでしょうか。
また、「大地震が連続して起きた」としても、逃げる時間を確保するだけでなく、その後も安心して暮らすことができるように、法律で定められている性能以上の性能・強さを家に持たせることが大切だと、重信工務店では考えています。
なぜなら、大地震が起きた時、家が丈夫で倒壊しなければ、自宅で待機するという選択をすることができます。
「いつ余震が起こるのか」という不安な気持ちを抱えたまま「避難場所」で過ごすより「自宅」の方がストレスが少ないというご家族も多いことでしょう。
コロナ禍で「密」を避けるためにも「強く」「耐えられる」家について、今一度焦点を当てて抱きたく、このお話を書きました。
ただ、耐震性を上げることは、その分コストがかかったり、広い空間に壁が出現したり、窓が小さくなったり、間取り上の制約や費用面にも影響が及びます。
そうすると、もしかしたら「こうしたかった」というデザイン面や見た目のこだわりと悩むこともあると思います。
どこまでの性能を求めるのか、どこまで費用を費やすのか、それを判断するのはあなた自身となります。
ご夫婦で、ご家族で「何を大切にするのか」を考えて、家づくりを行いましょう。
・まとめ
いかがでしたでしょうか。
近年「オシャレな住宅」や「高気密・高断熱の住宅」が流行っていますが「耐震性」にも目を向けていただき、「何のためのマイホームなのか」をしっかりとご夫婦で目線合わせをしておきましょう。
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